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【資金調達方法】これから起業する、事業を拡大する場合に役立つ資金調達法7選

資金調達 方法

これから新しく事業を始めようとするときや、さらに事業を拡大しようとするときに問題となることの1つが資金です。

自社内で事足りればいいのですが、たいていの場合はそう簡単にはいかないでしょう。

そこで考えなければいけないのが、どうやって資金を調達するかということ。

実は、資金の調達方法は、銀行に借りることだけではありません。大企業に限らず、中小企業であっても、そしてこれから起業をしようとする場合でも利用可能な資金調達の手段を7個ご紹介していきます。

合わせて、メリットやデメリットも詳しく解説していきますので、参考にしてください。

企業の資金調達について理解し、適切に対処することが、今後の業界の発展において極めて重要になると考えられます。

株式会社デルタでは、これらの課題解決のひとつとして、資金調達に関するコンサルティングも行っております。

資金調達って何? ~基礎知識編~

資金調達とは

資金調達とは、その名のとおり資金を調達すること。

事業をはじめたり、拡大したり、そのほか事業を行うにおいて必要となる資金を外部から集めることをいいます。

具体的に、資金調達の方法は2種類。

1つは借入で、もう1つは出資です。

正式には、借入のことを負債性資金、出資のことは資本性資金といいます。

資金調達を必要とする状況例

資金調達が必要な状況例として以下の5つが考えられます。

  • 起業をする際の初期投資
  • 事業を拡大する際の設備投資
  • 事業を運転する際の資金確保
  • 新規事業を展開する際の投資
  • 新規雇用を行う際の育成費用

資金調達にはどんな方法がある?~具体的な資金調達編~

資金調達方法は大きく分けると【負債性資金(借入)】、【資本性資金(出資)】の2つのタイプがあります。

また【その他の方法】として補助金や助成金についても触れています。

以下に種類ごとに概要とメリット・デメリットについて解説いたします。

【負債性資金(借入)】

銀行融資

銀行融資は、資金調達方法として最も一般的であり、事業運営に必要な資金を借りる際に真っ先に考えられる手段です。

銀行は事業規模に応じた融資プランを提供しており、多くの企業がこの手法を利用しています。

銀行融資のメリット:

経営権への影響がない…銀行融資は借入であるため、資本の所有割合に影響を与えず、経営権を維持できます。

返済が完了した時点で借入先との関わりがなくなる…借入金を全額返済すれば、銀行との関係が終了し、自由な経営が可能です。

返済時の利息が低い…他の資金調達手段と比較して、金利が比較的低く設定されているのが一般的です。

銀行融資のデメリット:

借入の際に保証人、もしくは担保が必要になる…融資を受ける際には、物的担保や人的保証が求められることがあります。

借入に返済義務が生じる…毎月の返済が事業資金の流動性に影響を及ぼすおそれがあります。

借入審査が厳しい(財務状況の調査や事業計画の審査など)…銀行は、事業計画書や財務状況の詳細な確認を行い、厳しい審査基準を適用します。

日本政策金融公庫からの融資

 

日本政策金融公庫とは、国が運営している政府系の金融機関です。

こういった、日本政策金融公庫などの政府系金融機関から融資を受けるのも代表的な資金調達方法の1つだといえるでしょう。

政府系金融機関のメリット:

銀行融資よりもさらに金利が低い…政府が運営しているため、金利が銀行融資よりもさらに低い場合が多く、事業への負担を軽減します。

創業融資など、状況に合わせたプログラムがある…新規事業を開始する際の特別な融資制度があり、条件を満たせば資金調達が比較的容易です。

審査の基準が銀行融資よりも緩やか…銀行ほど厳しくない審査基準が設定されている場合が多く、スタートアップ企業でも利用しやすいのが特徴です。

政府系金融機関のデメリット:

審査にかかる時間が比較的長め…融資が決定するまでのプロセスに時間がかかり、即時に資金が必要な場合には向かないことがあります。

場合によっては、融資金の使いみちに制限がつけられる…融資を受けた資金の用途があらかじめ指定される場合があり、自由度が制限されることがあります。

融資型クラウドファンディング

融資型クラウドファンディングは、インターネットを利用して広範な個人や法人から資金を集める方法です。

この仕組みでは、投資家が資金を提供し、その見返りとして借入者が一定の利息を支払います。これにより、企業は銀行融資など従来の方法に頼らず資金を調達できます。

融資型クラウドファンディングのメリット:

オンラインで完結…手続きがすべてインターネット上で行えるため、金融機関に足を運ぶ必要がありません。

担保不要…伝統的な融資のように担保を提供する必要がなく、比較的容易に利用できます。

PR効果…資金調達の過程で事業内容をアピールすることで、新規顧客やパートナーの獲得が期待できます。

融資型クラウドファンディングのデメリット:

高めの金利…従来の銀行融資に比べ、利息が高くなる傾向があります。

プラットフォームの利用料金…資金調達のために使用するプラットフォームに手数料が発生します。

【資本性資金(出資)】

エンジェル投資家による支援

エンジェル投資家とは、事業の初期段階で個人として資金を提供する投資家のことです。

こうした投資家は通常、自身の資金を用いてスタートアップを支援し、成長を見守ります。

エンジェル投資家のメリット:

経営アドバイス…経験豊富な投資家から、事業運営に関する知見を得ることができます。

返済義務なし…投資であるため、融資のような返済義務は発生しません。

融資の決定が迅速…企業への支援が個人による判断で行われるため、資金提供までのスピードが速いです。

エンジェル投資家のデメリット:

株式の譲渡が必要…資金提供の代わりに、株式の一部を投資家に譲渡する必要があります。

経営への影響…投資家が経営に関与する可能性があり、意思決定に影響を及ぼす場合があります。

ベンチャーキャピタル(VC)の活用

ベンチャーキャピタル(VC)は、スタートアップや成長企業に資金を提供する専門的な投資会社です。

特に大規模な資金調達を目指す場合に適しています。

ベンチャーキャピタルのメリット:

多額の資金調達が可能…個人投資家では難しい大規模な資金調達が可能です。

経営支援が得られる…VCは資金だけでなく、事業成長のためのアドバイスやネットワークも提供します。

信用力の向上…VCからの出資は、他の投資家や取引先に対する信頼度を高める効果があります。

ベンチャーキャピタルのデメリット:

審査が厳格…VCの資金提供を受けるには、事業計画や市場分析の厳しい審査を通過する必要があります。

経営への関与…出資後、VCが経営に大きな影響を与える場合があります。

株式の希薄化…出資により、創業者や既存株主の持ち株比率が低下する可能性があります。

投資型クラウドファンディング

この方法では、事業に興味を持つ不特定多数の投資家から資金を集め、見返りとして配当や利益の一部を提供します。

比較的新しい手法ですが、注目を集めています。

投資型クラウドファンディングのメリット:

幅広い投資家層へのアプローチ…少額から参加可能なため、多くの投資家を集めやすい点が特徴です。

プロモーション効果…資金調達と同時に、事業や商品を広く宣伝する機会となります。

少額から調達可能…投資金額のハードルが低いため、参加しやすい仕組みです。

投資型クラウドファンディングのデメリット:

情報開示義務…プロジェクトの詳細を公開する必要があり、場合によっては機密情報の扱いが課題になります。

手数料の負担…プラットフォームに支払う手数料が高額になる場合があります。

【その他の調達方法】

補助金や助成金の利用

国や地方自治体が提供する補助金や助成金も、資金調達の手段として有効です。これらは返済の必要がないため、企業にとって魅力的です。

補助金や助成金のメリット:

返済不要…補助金や助成金は無償で提供されるため、負債が発生しません。

信用力向上…公的機関からの支援を受けることで、企業の信用力が高まります。

補助金や助成金のデメリット:

競争率が高い…補助金や助成金は、多くの企業が申請しています。

煩雑な申請手続き…申請には多くの書類や情報が必要で、手続きが複雑です。

使途に制限がある…資金の使いみちが細かく指定されている場合が多く、柔軟性が低いです。

資金調達を成功させるための重要なポイント

資金調達を円滑に進め、成功させるためには、事前の準備と戦略的な行動が欠かせません。

以下の点を押さえることで、調達の成功率を高めることができるでしょう。

1. 詳細で現実的な事業計画を作成する

資金提供者に信頼を持たれるためには、具体的かつ現実的な事業計画書が必要です。

事業の目的、戦略、収益見込みなどを明確に示し、調達する資金の使途やその効果についても具体的に説明しましょう。

2. 市場分析を徹底する

自社の事業が市場でどのように強みを発揮できるか、しっかりと伝えることが大切です。具体的には、狙っている客層、ライバル企業の状況、そして市場全体の動きなどをしっかり調べましょう。

そのうえで、調達した資金を使うことで、どのように成功につながるのかをわかりやすく説明することが大切です。

3. 収支計画と資金使途を明確に

投資家や融資先には、資金の使いみちを明確に示すようにしましょう。

資金の使途や期待される成果を具体的に示すとともに、収支計画を合理的に作成することが大切です。

4. リスクとその対応策を示す

資金提供者はリスクに敏感です。あらかじめリスクを予測し、それにどう対応するかを具体的に示すことで信頼を得るようにしましょう。

5. 最適な調達方法を選択する

資金の調達手段はいろいろありますが、自社の成長段階や目的に応じた資金調達手法を選びましょう。

必要であれば、複数の手段を組み合わせることでリスクを分散し、調達の成功率を高めることができます。

6. 信用力を高める

企業の信用力を高めることで、調達の可能性が大きく向上します。

健全な財務状況を維持し、過去の事業実績や経営者の信頼性をアピールすることが大切です。

資金調達方法についてよくある質問(FAQ)

Q1: 初めての資金調達ではどの方法を選べばいいですか?

A: 創業間もない段階では、日本政策金融公庫や自治体が提供する融資がおすすめです。金利が低く、審査基準も比較的緩やかなので、初心者にも利用しやすいです。

Q2: 担保がない場合、融資は受けられませんか?

A: クラウドファンディングや補助金の活用があります。また、信用保証協会の制度を利用することで、担保がなくても融資を受けられる場合があります。

Q3: 資金調達にはどのくらいの期間がかかりますか?

A: 方法によって異なります。例えば、銀行融資では1~2ヶ月程度、ベンチャーキャピタルからの資金調達には3~6ヶ月程度かかるのが一般的です。

まとめ

資金調達は、事業を成長させるために欠かせないプロセスですが、その方法や手順を正しく選択することが成功の鍵です。

銀行融資、クラウドファンディング、補助金など、それぞれにメリットとデメリットがありますから、自社の事業内容や成長フェーズ、目標に応じて最適な手法を選びましょう。

また、資金調達を成功させるには、しっかりとした準備とわかりやすい事業計画が必要です。

お金を借りたあとの返済方法や、出資してくれた人への利益の分け方を事前に考えておくことが大切

さらに、目標は調達した資金を無駄なく使って事業を成長させることだというのを心得ておきましょう。

いくつかの資金調達方法を組み合わせたり、専門家に相談することで、もっと効率よくお金を集めることができます。

企業の資金調達について理解し、適切に対処することが、今後の業界の発展において極めて重要になると考えられます。

株式会社デルタでは、これらの課題解決のひとつとして、資金調達に関するコンサルティングも行っております。

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